溜息を吐くと、どうしたんスか!?溜息なんてついちゃってー!と陽気な声が頭に響く。



「あのさ、ちょっとそっとしといてくんねーかな」
先輩にフラれでもしたんですかー?」
「(ボカッ)」
「いってー!なんなんスか!」
「うっせーんだよおめーが」
「そんな怒んなくてもいいじゃないッスか!図星ッスか?!」
「振られてねーよ!…ふられてねーよ…」
「なんスかなんスか?破局の危機ッスか!?」
「何?破局?準太とが?ラッキー!」
「そんなんじゃねーっすよ」
「じゃあ何?なんかあったの?」
「いや別に…」
「ンだよ水くせーなァ、和己、お前も言ってやれ!」
「慎吾、お前はまた…そんな、無理やり聞くのはわりーだろ。…つっても準太、困ってんなら相談乗るぜ?」
「和サン…」
「そうっすよ準サン!オレらがついてますからフラれるのの1回や2回ぐらいどーってことねーッスよ!」
「利央テメー後で殺すからな」



「で、利央は後でシメるとしてが何?」
「ちょっオレシメられんすか!?」
「それが…」
「シカト!?」

の首んとこに…キスマークがあったんす」

「…」
「…」
「…あー、それはまあアレだ、準太、女なんか星の数ほどいる、希望を捨てるな」
「慎吾さんはが浮気してるっていいてーんすか!」
「いやそれは、だって、なあ?」
「オレに話を振らないでくれ。それにまだそうと決まったわけじゃないんだろ?」
「そうですけど…」
「つーかどうやって見つけたんだよそれ」
「それを聞くんすか」
「聞きてーんだもん」
「…そりゃアレんときに決まってんでしょ」
「きゃー!準サンのえっちー!」
「うるせー利央!テメェ漫画の間に厭らしい雑誌がいっぱい入ってんの知ってんだかんな!
「えっちょっ何で知ってんすかああああ!!!」
「あ、それオレも知ってる」
「慎吾サン!?」
「利央んち遊びに行った時に漫画読もうとしたら挟まってた」
「うわァァァァ」
「いいじゃねえか利央、男はみんな持ってるもんだ」
「しらねーっすよ!ああもうすげえ恥ずかしいいいいい」
「んでの話はどうすんだよ」
「そうだな…本人に確かめるってのも一つの手なんだけどな」
「そんなん聞けたらとっくに聞いてますよ」
「オレが聞いてきてやろうか?」
「慎吾さんが聞いたら逆効果だと思います」
「準太、お前わかってねーなあ。オレは百戦錬磨と呼ばれた男だぜ?そのくらい楽勝だって」
「その百戦錬磨は狙ってたを取られたわけだけどな」
「和己!てめぇそれだけは言うなとあれほど…!」
「ちょっなんすか慎吾さん狙ってたって あの厭らしい視線はやっぱりそういうことだったんすか!」
「てめえ聞き捨てならねえな なんだよ厭らしいって 厭らしくねえよ」
「いやいや慎吾さんはいやらしいっすよ!いやらしんごさんですもん!」
黙ってろ利央殺すぞ
「…(もう泣きたい)」

「利央、落ち込むなよ、な?お前の頑張りはみんなわかってるから」
「かずさんっ…ぐすっ」
「泣くなよ利央、ごめんなーオレが悪かった」
「ううう…ぐすっぐすっ」
「うるっせーなぐすぐすぐす、泣きべそかいてる暇があんならにお前ちょっと聞いてこいよ」
「ええええ?オレが行くんすかぁ!?ぐすん」
「だってお前うるせーんだもん、ていうかもう存在がうるさい
「あーわかる」
「ですよね」



※利央が泣いて泣いてどうしようもなくなったのでしばらくお待ちください



「うん、ということでな利央。行ってこい
「だからなんでオレがいくんすか!自分で聞きに行ってくださいよあんたの彼女でしょ!?」
「ぐちぐちいってんなよ、だからお前は彼女できねーんだよ」
「今オレの彼女関係ないでしょ!結構気にしてるんだからやめてくださいよぉ」
「お前顔はいいのになあ、『彼氏ってかんじじゃなーい』て評判だぞ」
「うれしくねええええ!」
「ここで男らしさを出すために利央、逝け
「逝け!?えっなんか逝けって聞こえた!!行けの間違いですよね準さん!」
「うん。 逝け
「アレェェェェ!?一向に変わらない!!漢字が!!」
「あーもうなんかうるさいめんどくさいおまえ
「慎吾さん!!わかりましたよ逝きますよ あっまちがった 行きますよ!」
「おーし さりげなくきくんだぞ、準さんが言ってたなんて死んでも言うんじゃねえぞ殺すからな
死んでも言うなプラス殺す!?もうわけわかんない!」



ガチャ



「あれー?何やってんですかこんなとこで」
「(げええええええ!!)」
「(きちゃったよどうしようきちゃった)」
「(どうしよう和己)」
「(お願いだからこれ以上問題は起こさないでくれ)」

「もう皆帰っちゃいましたよ」
「あ、あー、うんちょっと、男同士の話をな」
「男同士の話?ああ野球ですか?部活熱心ですね!」
「うん、まあな …」
「すいませんけど、鍵閉めなくちゃいけないんで…」
「ああ、悪いないつも」
「和先輩、今日もお疲れ様です!」
「え、なに、オレには言ってくれないの?」
「お疲れ様です」
「おもっくそ棒読みじゃん」
「慎吾先輩はセクハラしてくるからいやなんですー!」
「セクハラ!?ちょっ慎吾サンになにしてんすか!!」
「いや別になにもしてねーけど」
「うそ!慎吾先輩このまえ」
「あああああああああああああ(自分の声でかき消す慎吾さん)」
うるさっ!よし、その話は後でゆっくりしよう」
「え?うん」
(死んだ)
「どんまい慎吾」
「(やられっぱなしは癪だな…)準太、その前にお前に聞きたいことあんじゃねえのか?」
「!!!」
「しっ慎吾サン…!」
「黙れ利央 ほら、オレの話聞く前にそっち聞けよ」
「?なに?あたしになに?準太」
「いや…あの…」
「あー、、鍵閉めなくちゃいけないんだろ?それだったら早く出よう、その話は一緒に帰るときにでも聞きな」
「(和サン…!)そっそうっすね!ほら、出るぞ
「?うん」
「ほら、利央も慎吾も出よう」
「うす!(神を見た気がする)」
「ちっ…」



※外に出て鍵を閉めました さあ解散です



「じゃあなー準太、しっかりきけよー」
「おつかれっした!!(ちくしょードSが)…行くぞ」
「うん、あ、お疲れ様でしたー!ばいばい、利央!」
「さよならさん!」
「じゃあまた明日なー」
「お疲れ様でしたー!」



※ふたりっきりです 自転車に二人乗りして走り出します



「準太ー」
「んー?」
「さっきの何?」
「えーっと…」
「なに?」
「…(あーくそ!)」
「あたしに云えないことだったりする?」
「いや、そういうわけじゃねーんだけど、さ」
「うん」
「…お前さ、その首んとこのやつ、どうした?」
「えっ?」
「だから、その、首の赤いの」
「…覚えて無いの?」

「は?」

「あんたがつけたんじゃん!こないだ2人で昼寝してたときに準太がつけたんじゃん!」
「はああああああああ!?しらねーよオレ!!」
「しらないわけないでしょーあんたがつけたんだからー!」
「ええええ?でもオレそんな…」
「もしかして寝ぼけてた…とか…」
「…」
「ありえないありえない!あんた、あの言葉は嘘だったのねー!?心からだと思ったのにー!!」
「えっ!?オレ何か言ってた?何て言ってた?」
「教えないバカ!」
「くそー」


「(真顔で愛してるなんていうから、あたしも言い返しちゃったじゃんよ…)(恥ずかしい恥ずかしい!!)」


(低空飛行)